池井戸潤作「銀翼のイカロス」を読みました。半沢直樹シリーズ最新刊。

帝国航空という今や資金繰りに困る巨大企業の再生に、半沢が乗り出すことになる。何度も修正された再建計画に危機感の薄い企業側。その狭間にあってなお、新政権により再建計画が白紙に戻され、独自の再生計画を押し付けられることになる。
それは銀行にとって大損失となるものだが、これまでの見通しの甘さを指摘され、新政権の項を焦るやり方に徐々に追いつめられていく半沢。策を練るうちに、それは銀行内部のとんでもないスキャンダルに辿り着こうとしていた。


相変わらずで、とにかく半沢が最初は金融庁に、新政権の大臣によって作られた再生チームに、そして自分の失脚を狙う行内の人たちに、詰め寄られ、窮地に追い込まれる。
充分に採算の取れるだろう再生計画も、新政権の思惑によって頓挫させられる。
銀行に突きつけられたのは、大きな損失をかぶれという理不尽な言い分。半沢は、その活路を見出し、銀行の損失を最小に押さえられるのか。航空会社の未来は。

貸し付けをしている航空会社の重大な局面に、あらゆる思惑が絡んで、皆が自分に利をと画策する。
その中で一人、おのれのバンカーとしての正義と理想を貫こうとする半沢に、冷たい仕打ちが次々と降り掛かる。

とにかく、最後は半沢が勝利を収めるだろう展開だと思われるのですが、今回ばかりはそうとも言えない現実がありました。
合併前の遺恨、合併してからもぎくしゃくする行内、こういったほころびが人を惑わし、狂わせる。

とにかく結末まで早くいきたくて一気に読みました。
銀行モノはともかく、政府の思惑や方向性、人間関係などが裏黒くきっちり書かれていて、非常に興味深かった。男も女も、仕事上のモヤモヤはすかっとする場面があるかもしれません。
コレ、ドラマ化するならあの人は誰だろう・・・と想像はかきたてられました(ドラマ観てないのであまり知らない・・・)